So-net無料ブログ作成
検索選択

Penguin Cafe Orchestra - Union Cafe [Artist P-R]

このブログには残念ながらほとんど日本のアーティストは出てきません。大変申し訳なく思っているのですが、筆者の性癖上しかたがないところがあります。そういう人間が言うのであまり説得力を持ちませんが、日本人として誇りに思うのが、どこの国の誰よりも、PCOを理解し、評価し、愛した音楽嗜好をもつ国民であること。などと大仰にはじめてしまいましたが、PCOの主宰者であるSimon Jeffes(故人)は、もともと日本とつながりを持つ因果にあったといえます。京都のゴミの山で見つけたハーモニウムの話(譲り受けて有名なMusic For A Found Harmoniumを作った。その他逸話はやはりオフィシャルサイトから)や、禅指向の話など。Emily Youngが描く鮮烈な「ペンジン(ペンギン+人)」ジャケットも、鳥獣戯画や河童に馴染み、「千と千尋の神隠し」を素直に抱擁できるわれわれだから愛でることができるのだと思います。

ちなみに千と千尋が米国で公開された頃、「親が豚になるなどの表現がきつすぎる」「嘔吐など不快な表現がある」などと現地(特に親側の視点)から批判の声がちらほら聞こえてきたことに驚きを感じました。もちろん一部の人たちの声に過ぎないのでしょうが、表層的な形式や常識に執拗にとらわれる文化を感じました。

長くなりましたが、言うまでもなくPCOは千と千尋と同じ側にあります。とらえどころがなく、時に奇異に展開するその音楽は、フォークかクラシックかジャズかロックか。特に保守的なクラシックの世界の楽団編成を基本とするが故に、「違和感のあるもの」としてなかなかリスナーの素直な耳を向けてもらえないところがあったと思います。しかし、その音楽の本質は究めてシンプルで暖かいものです。「folklore(民間伝承)」を、ある特定の地域文化にこだわらずに、根源的なところで音楽的に追求していったバンドだったと思います。
本作は最後のスタジオ作品で、それまでの探索的な試みを経て確信の境地に至り、落ち着きと貫禄さえ漂わせる出来になっています。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。