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Buddy Miles - Them Changes [Artist M-O]

ちょっと気合を入れていきます。本作はファンクの傑作と言われていますが、誤解を恐れずに言うと、アレンジの妙が冴え渡る、バランスの取れたコンセプトアルバムと思っています。左右の楽器と音の配置は、Buddyの濁りのない伸びる声を最大限生かすように考慮されていますし、Them Changesこそ、「これがファンク」というぐらい完璧な構成になっていますが、次の曲ではあっさりと静かなアコースティックギターに移ってしまうように、曲順にはノリを維持するのとは別の意味合いが込められています。Dreamsではサイケをイメージしつつも、しっかりと各楽器の存在を尊重していて、彼のミュージシャンとしての誇りが垣間見え、Neil YoungのカバーであるDown By The Riverも、Pink Floydに迫るような雄大さを持ちます。

ひとことで言ってしまうと、広大なコンセプトを持った一人のミュージシャンの世界を、できる限り凝縮して一枚のディスクの中に収めようと試みたものがこのアルバム。ですからプレーヤーにかけて音が流れ始めると、解き放たれたように聞き手の周りにその世界が広がるのです。

実はこんなことを書きながら、このアルバムの最大の魅力はジャケットと思っています。かっこいいジャケットは数あれど、これにかなうものはなかなかない。サイケ調の派手な模様が、アーシーな色調の中にしっくり収まり、まるで油絵のような質感をかもし出す。2本のシンバルとシンメトリックに、右寄りにどっしり構えるBuddyの安定感は構図的にも完璧。手前におかれたフタのない空洞のドラムが芸術的解釈をも呼びお越し、まさに全体がモダンアート。そして何よりも、ギャングスタ・ラッパーがどんなにいきがっても、到底及ぶことのできない圧倒的なBuddy Milesの存在感。リズムの要はバンドの要。そしてファンクの世界のドラム席にはどっかとこの人が腰を下ろしています。


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