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Razorlight - Up All Night [Artist P-R]

「焦燥感と乾き」
ものすごくストレートなバンドです。
直球勝負で、どれも曲がよく、バンドもまとまっていると、皮肉なことに逆に目立たなかったりします。ちょうどクラスの「いい子」より、いつも問題を起こすわんぱく君の方が人気があるのに似ています。そういう「いい子バンド」が増えつつある中で、ひとつの勝負の指標がどれだけ「乾いているか」だと思います。

本作は、音数が決して多くありません。鋭利に研ぎ澄まされたギター、ベース、ドラムによるシャープな音は、決して情に流されることなく、逆にそこから抜け落ちる大きな空白を連想させます。その上に乗るJohnny Borrellの声がまた、どんなことにも満足することがない、という感じの焦燥感に満ちて一気に疾走していきます。これは彼が何を考え、何を伝えようとしているか以上に、彼の声の質が持つ先天的なものです。訴えかけるようなシャウトを繰り返すIn The CityやTo The Seaも、その声のカスレ具合が、こみ上げる渇きをいい感じで表現しています。

感情が高ぶり、ウェットになるのは聞き手の側。作り手はあくまでクールに、そういう感情の高鳴りのもととなる乾きを発信し続ければよい。そういう割り切り方を、本能的にこのバンドはつかんでいる気がします。メロディアスになりすぎずにポップに仕上げる曲作りの手腕も素晴らしく、デビューアルバムでいきなり大成してしまっています。


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