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We Are Scientists - With Love And Squalor [Artist V-Z]

「80年代のカンブリア大爆発から学ぶ」
今から5億年ほど前のカンブリア紀、それまで数十種類しかいなかった生物が一気に何万種と爆発的に増えた生物進化史上の大事件。中にはとても現在の感覚では理解できない奇妙な生物(5つ目の海底生物、エビと魚の合体形、どっちが前かすらもわからないものなど)もたくさんいたそうで、「進化の大実験」とも言われています。そういうことがおきた原因はまだはっきりわかっていないそうですが、スノーボールアース説が引き金になったなど、本当に楽しい(?)議論が行われている学術領域です。

ポピュラー音楽史上、80年代がちょうどカンブリア大爆発のような時期だったのではないでしょうか。50年代からゆっくりと進化を遂げてきたさまざまなジャンルが、ここで一気に融合したり、枝分かれしたり、またとんでもないジャンルが生まれたりしました。非常に前衛的なノイズだけのものから、ロカビリー、ビッグバンド、ラップなど、面白いことは何でも試してみようという実験的な空気があり、事実、現在見られるほとんどのジャンルはこのときに出現したといえると思います。きっかけは、やはりパンクだったのでしょう。それまでの静的な世界をぶち壊し、何をやってもいいんだという基礎を作りました。

昨今の80年代リバイバル、ニューウェーブリバイバルは、この80年代のアイデアの宝庫を今一度利用してやろう、ということなのだと思います。中にはそのまま使えるものもあるし、当時はとんでもなかったものも今なら使えるなど、カンブリア紀ならではの楽しさがそこにあるからです。そんな中で成功しているバンドは、多かれ少なかれ自分たちのアプローチを理解しており、現代的な視点からの評価を加えることを怠っていません。単に受け狙いに終わらず、さまざまな工夫を凝らし、ノリを強調しながらもどこか醒めたシニカルな表情を浮かべ、自分たちの作り出す音楽に溺れるようなことはありません。なんだかんだいっても、今は2000年代、あの当時のような喧騒はないのですから。

We Are Scientists。この抜けた感じの名前からして既にカンブリアです。ただ何かとFranz Ferdinandと比較されるものの、Franzよりは過去と距離を置いているように思います。アメリカにいる影響なのか、ガレージ・パンク・ポップなどの今日的な音のエッセンスを強調している分、吹っ切れた感じが新鮮に聞こえます。数多のリバイバルバンドに少々閉口気味、特に当時を原体験している世代で、現状にちょっと複雑な心境のリスナーには、ちょうどいいバランスではないでしょうか。


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コメント 2

80年代とカンブリア大爆発(こちらのことは良く分かりませんが)の異色の組み合わせに共通項があったとは驚きです。と思っていたら、今日MTVの「UP」で彼らのPV観ました。かっこよかった~あの少しアシンメトリーなヘアスタイルもナイス!少ししか観れないので残念でしたが。
by (2006-01-17 23:38) 

ezsin

へえ~彼らのPVって見てみたいなあ。
写真で見る限り、名前どおり、大学の研究室にいそうな風貌だったので、意外。そんな変な髪形してるとは知りませんでした。
by ezsin (2006-01-18 00:59) 

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