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Pete Namlook & Tetsu Inoue - Shades Of Orion [Artist M-O]

Pete Namlookはドイツのエレクトロニック・ミュージックのアーティスト。ドイツといえばクラフトワークが浮かぶと思いますが、そういう無機質な電子音と、CANなど往年のプログレの要素も併せ持った人です。ユニークなのはその常識はずれの創作活動。非常に多作の人で、昔はなんと週に一枚作品を出していたそうです。それが月に一枚になったときには「減ってしまった」と嘆いたとか。当然メジャーレーベルではこういう活動はできないので、自身のレーベルから、毎回3000枚程度だけをプリントする。数が少ないので希少性が出てファンの間ではプレミアがついたりする。もっともあまりに作品が多いので、ディスコグラフィーもよくわからないし、どの作品が手に入って、何が入らないのかもよくわからないのが現状です。

そんな人なので、おそらく創作の負担を軽減するため(?)なのでしょう、いろいろなアーティストとの共同作品が多い。その共作者のほとんどの名前を筆者は聞いたことのないので、残念ながら詳しくは説明できません。わかるのはBill Lazwellと、本作のTetsu Inoueぐらいです。個人的にはDaft PunkとかAirといった、ちょっとひねた人たちと共作したら面白いだろうなあと思いますが。

Tetsu Inoueはアンビエントの良作を発表しているアーティストですが、Peteと気が合うのか、このShades Of Orionはシリーズ化していて、IIIまで出ています(もっとも確認できている範囲で、といった方がいいでしょう)。どのアーティストと共作する場合でもそうなのですが、Peteは変幻自在に対応します。時にはビートを、時にはメロディを、時にはユーモアを。共演者との時間を楽しむように、相手を見ながらアイデアを出している感じが伺えます。おそらく相手も同じ気持ちで対応しているのでしょう。そういう点から見ると、Peteらしさがどこにあるのか、というのも実は見えにくいのですが。

本作も基本的にはアンビエント。そこに適度に意識的なビートが入って厚みを加えています。控えめなリズムのメロディラインと、そこに乗る様々な電子音と効果音がさまざまな表情を与え、都会的で無機質でありながらも、人々の営みや息遣いを感じさせる人間味を感じさせます。この人間味の部分にPeteの味が出ているのかなと思います。「Did you ever retire a human by mistake?(間違って人間であることをやめてしまったことあります?)」と意味深な問いかけをするトラック3が白眉。


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