So-net無料ブログ作成
検索選択

Green Day - American Idiot [Artist G-I]

まずこのアルバムが売れた、という事実に何よりもほっとしました。出た当時は、バンド丸ごとゴミ箱に捨てられ、ハドソン川に沈められてしまうかも、と心配してしまいましたが、杞憂に終わってよかった。その後、年度末の各音楽賞の舞台で彼らが演奏をするのを見て、またちょっと考えてしまいました。まずイギリス。確かMercury Awardだったと思いますが、感動的なほど観客を盛り上げ、かっこいいGreen Dayの姿がそこにありました。一方アメリカ。これも記憶が定かではないのですが、多分MTV Award。観客はさわぐことなく、腕を組んでじっと見つめるこわい雰囲気。そんな中で居心地悪そうに大汗をかきながら、それでも必死に演奏する彼らの姿がありました。ああやっぱりね、という感じでした。評価のための評価。物分りがいいことの証明としての評価。良くも悪くも翻弄されている、大きく見えるけれども、とても小さい3ピースバンドの実態でした。

馬鹿を承知でやるバカ。言葉は乱暴ですが、ガレージパンクの精神はこれに尽きると思います。まずインテリはやらない。いや、誰もやらない。だけど自分達はやっちゃうんだ。なぜか知らないけど突き動かされるままにやってしまうんだ。本作も、まず正気の沙汰で出せるアルバムではない。その批判的な精神を除くと、音楽的な内容としては、大進化といえるほど充実している。ガレージ+ロックオペラが単なるジョークではなく、立派に新しい表現手段になりえることを示し、Boulevard Of Broken Dreamsのように自分達の流儀で美学を語る術も得た。にもかかわらず、それら全てをぶち壊しかねない、まさにジャケットにあるように手榴弾を投げ込むような無謀な設定。「あちゃー」です。それでもやってしまうのがGreen Dayだし、たとえ評価のための評価であってもステージに立ち続けるのがGreen Day。その精神だけとっても、現代において不可欠なバンドだと思います。

決して刹那主義的な意味合いで言っているのではありません。イデオロギーから開放され、行動に移すことのできる自由。「自由」だといったところで、実は何もできない、身動きできない状態にいるわたしたち。常に思想が先行し、批判が先行する中で、体で示すことを忘れているわたしたち。Green Dayを通して感じる爽快感は、そういう閉塞から抜け出る快感そのものです。もちろん、本能のおもむくままに野性的に動くということではありません。彼らは、行動を基点にことが始まることもある、ということを体現してくれた。王様が裸だということを、自らが裸になることで示してくれた。

わたしたちみんなも、あのステージに立ち、思いっきり叫びたいのですから、本当は。


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 2

1stしか買ってませんが、その後はPVやライブ映像でいつも観ていました。今もデビュー当時の勢いを失わず、かつ勢いだけでは終わっていなくて、すごいかっこいいなと思います。
by (2006-02-05 18:00) 

ezsin

実は本作までは、そんなに真剣にフォローしてなかったんです。でも一変しました。自分達のキャリアの全てを賭けてやっていると思ったんです。その潔さと真剣さに打たれました。
by ezsin (2006-02-07 01:50) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。