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Stereolab - Emperor Tomato Ketchup [Artist S-U]


Stereolabというと遮光器土偶をイメージしてしまう。まったく筆者の勝手な戯言なのですが、どうしても脳裏に浮かんできてしまうのです。遮光器土偶。教科書にも必ず出てくる青森県の亀ヶ岡古墳から発掘された縄文後期の土器。北極圏の人々が使う遮光器具に似ていることから命名の由来にもなった、その大きな丸い目と、人間のようでいてとてもそうは見えない異次元的で摩訶不思議な造形は、一度目にしたら消えることのない強烈な印象を持って記憶にとどまるはずです。

どうしてなのか。その二つの目がStereolabの二つのeに重なって見えることもあるのですが、やはりそのどこにもしっくり収まらない異次元感覚が共通するのでしょう。遮光土器は、割って使っただとか、礼拝に使われただとか言われながら、その意味や使われ方はいまだに謎とされています。縄文後期の一時期に複雑に発展しながら、弥生時代ではそのエネルギッシュなフォルムは消えてしまう。今となっては永遠に解けることのない謎を、その存在感を通して静かに現代の私たちに投げかけ続けています。

Stereolabの音楽を、ある流れの中で説明しようとすると困ってしまう。音楽の発展の系譜にははまらないし、ジャンル分けも意味をなさない(一時期ラウンジと言われたりしましたが、明らかに違和感がある)。そもそもどの時代にフィットするのかもよくわからない。それくらい50年代、70年代、2000年代をふわふわといったりきたり。ムーグシンセをおもちゃのように使いながら、あえて言えばエレクトロレトロといえる世界を勝手に創造してしまう。タイムマシンに乗った気まぐれな吟遊詩人たち。

寺山修二から取ったとされるタイトルを持つ本作は、そういうタイムレスでシュールな世界がもっとも鮮やかに展開される玉手箱的作品。どこから取ってきたんだろう、というくらい意味不明の3つの独立した旋律が、徐々にひとつのうねりに発展していくMetronomic Underground。フレンチでありながら、めちゃくちゃゆがんだポップのCybele's Reverie。YperだとかMotoroller Scalatronだとかのおちょくったタイトル。John CageやPhilip Glassだとかの大真面目な実験的要素を茶化してパロディ化しながら、誰にも解けない謎を次々に投げかけてくるのです。

ううっ、まさに遮光土器。あの人形がたくさん並んで踊っている様がどうしても浮かんできてしまうのは、悪夢なのか極楽なのか・・


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コメント 4

Stereolabと遮光器土偶~これはまたすごいです~
by (2006-02-14 17:42) 

ezsin

ちょっとやりすぎちゃったかも・・
by ezsin (2006-02-17 01:10) 

takahiro

コメントありがとうございます。
four tetの記事にTBしたものです。
ezsinさんの記事、どれも切り口が面白いですね。
stereolab、個人的に大好きなのですが、土偶ってわかる気もします 笑
これからもブログちょくちょく拝見させてもらいます。
http://collabospace.sakura.ne.jp/blog/
by takahiro (2006-04-23 12:30) 

ezsin

takahiroさん、コメントありがとうございます。
Bentさんも早速連動させていただきました。
takahiroさんほどのディープさはありませんが、切り口の一発芸(?)でがんばりたいと思います(笑)。
by ezsin (2006-04-24 00:44) 

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