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Hanson - Middle Of Nowhere [Artist G-I]

ハリー・ポッター役のDaniel Radcliffeくんが、どんどん年を取っていくことが何かと話題になります。原作のファンタジーの世界を、忠実に再現しようとする「映画」という方法が、現実の世界の厳しい影響下にあることを思い知らされるできごとです。CGでどんな想像の世界を描けても、役者の持つ人間としての性質までは自由にできない。将来、完全CG役者が現れるでしょうが、そういう主人公をどのような思いで見つめればいいのでしょうか。

ウィーン少年合唱団は、少年期の澄んだ歌声を美の極みにまで磨き上げていますが、500年以上にわたるその伝統を引き継ぐために、優れた声の少年達を集めるだけでなく、声変わりをすると退団させるという、厳しい原則を適用させています。現実世界においてファンタジーを作り上げるのは、並大抵のことではないのです。

Hansonのデビューアルバムは、一瞬の輝きを見せたファンタジーの記録です。あどけなさの残る初々しい感性が、精一杯背伸びして大人顔負けのエンタテインメントを魅せる。聞く側はその新鮮さに打たれ、酔いしれ、まさに現実となった夢を目の当たりにした。ウィーン少年ロックバンドが現れたのでした。ところがセカンドで、声変わりをしたTaylor少年の声を聞いて、みな愕然としてしまった。一瞬にしてあの夢心地は消えてしまった。もちろんHanson兄弟は才能に溢れ、ロックバンドとしてやっていくだけの力量は兼ね備えています。初期のファンタジー性、アイドル性ばかりをフォーカスするのは、彼ら自身にとっても耐えられないことでしょう。しかし、これは歴然とした事実として、あの時期、彼らが作り出してしまったのは紛れもないファンタジー。この世に通常はありえない、おとぎ話を現実のものとしてしまったのです。彼らの人間としての成長とは別次元で、非情にもわれわれは、それに夢中になってしまったのです。

その後のHansonと本作とは明確に切り分けて捉えるべきです。ハリポタ1作目と、今後Danielが出演するであろう映画とを区別するようなものです。ここには別世界があり、今のところここにしかそれはありません。「ポップ」というエンタテインメントの一つの理想形がここには封じ込められています。それは、これからも多くの人々に、楽しみを与え続けていくことでしょう。


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