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The Blind Boys Of Alabama - Higher Ground [Artist A-C]


1930年代のアラバマ。6人の盲目の黒人兄弟がそろって障害者向けの学校に入った時、みな7才そこそこだったそうです。ほうきや机などを作りながら、歌うことを覚えたのが、全てのはじまり。以来、今の編成が8回目。まだオリジナルメンバーが3人現役で残っているので、70年近く活動していることになります。Sam CookeもRay Charlesもロックンロールに行ってしまうなかで、かたくなにゴスペルにこだわった。「ぼくたちは、人生の永遠だけを見つめていたんだよ」、という言葉が重い(CBS特集より)。

70年、という途方もない年月は想像を絶しますが、本作は、そんな彼らがごく最近になって、ようやく脚光を浴びるようになった時期の作品。これはもはやゴスペル・ミュージックではない。何かとても大きなもの。包み込むもの。暖かいもの。

Curtis MayfieldのPeople Get Ready、Aretha FranklinのSpirit In The Dark、PrinceのThe Cross、Stevie WonderのHigher Ground。ここには過去から現在に至るアフロアメリカン・ミュージックの歴史がある。何の違和感もなく、トラッドなゴスペル・ナンバーとともに並んでいる。Blind Boysはどれをも、同じ愛情と神への畏敬を込めて歌う。バッキングバンドは、吸い寄せられるようにして、集まってきた人ばかり。ロック風のアレンジであろうが、シンプルなコードであろうが、彼らには関係ないのです。

70年間のポピュラー音楽の進歩をやさしく包み込み、ゴスペルのハートで表現する。全てがつながっていることに驚きと感動を覚えます。これは誰にでもできる芸当ではありません。彼らのシンボルマークになっている、肩に手を置いて皆が連なるシルエット。このようにして、兄弟は一緒にバスに乗り、一緒に食事をしてきたのだそうです。目が見えなくとも互いに支えあい、心の光を見つめて歌い続けてきたものにしか表現できない世界なのかもしれません。

静かなピアノをバックに歌われる、I Shall Not Walk Alone。連なっているのは兄弟だけではありません。あらゆるアフロアフリカン・ミュージック。ソウルを込めて歌われる音楽の全てが、彼らの肩につながっているのだと、しみじみ思いながら聞き入ります。


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コメント 2

感動的な記事ですね。このアルバム試聴してみました。う~ん、深いですね。
by (2006-03-22 21:23) 

ezsin

ありがとうございます。聞きながら思わずうるうるしていたのが、そのまま出てしまいました(赤面)。
でもいつ聞いても心を揺さぶられてしまうのですよね。小さい頃によく教会に行って、賛美歌を聞いていたことも影響しているのかもしれません・・
by ezsin (2006-03-23 00:54) 

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