So-net無料ブログ作成

Maroon 5 - Songs About Jane [Artist M-O]

うますぎる。これだけ完璧に売れる作品を作れるのは天才的。意識的か無意識かにかかわらず、このセンスはピカイチ。説明するのも野暮ですが、本作を聞いて「ずるいなあ」と思った人も多いはず。それだけいろいろなアーティストの面影が見え隠れする。Elton John、Jamiroquai、Stevie Wonder、Michael Jacksonなどなど。もちろん、単にパクっているわけではない。音の基本を、少しソウルフルで太いボーカルに合わせて、少しだけファンク側に寄った輪郭のはっきりしたメロディ重視のロックに置く。この「少しだけ」がみそで、バランスの取り方が絶妙。どのアーティストからしても「やられた」と思うくらい、自分たちの音のすぐ近くにMaroon 5は、金脈を見つけてしまう。聞き手が欲するツボを見事につかんでしまう。もちろん、個々のアーティストがツボをつかんでいないわけではない。Maroon 5がやってしまうのは、そのツボの「分布」のような領域から、最高に効くもっとも高いピークを当ててしまう、ということ。

例えばで言うと、Shiver。この曲のバウンシーなギターワークにXTCを、歌い方にMichael Jacksonを感じるのは容易。こんな組み合わせで、受ける曲が作れるの、と思ってしまうのが普通。しかし、現に鳴っているのは、受けのいいリフと、そこにぴったりとフィットするメリハリの利いたボーカル。XTCもMJも単独では探しえない、「おいしいサウンド」の発見に唖然とするとともに、ぐんぐん引き込まれてしまう。

その一方で、スッと「感情線」に入り込んでくる、湿りすぎず、クールすぎないShe Will Be LovedやMust Get Outなどの必殺バラード。うーん、これだけ技を駆使されてしまうと降参。たとえはまったくひどいのですが、落とせない女はいない、というくらい魅力的なジゴロを見ているよう。そう、思わず男も感服してしまうような。

音作りに求められるスキルが変わってきているように思います。メロディ、リズム、歌詞、アレンジ。自分のイメージに合わせて、これらの要素をどれくらい自在に操れるかが基本ですが、Maroon 5を見ていると、それだけではこれからは厳しいと思ってしまう。みんなが欲しがっているけれど、まだ誰も提供できていない音の位置を、様々なスタイルの地図の中から正確に当てられる。そんな嗅覚が必要なのでしょう。

あえて未踏の地に踏み込まなくても、征服されつくされたと考えられている地域にも可能性があるのだ、ということをこのバンドは証明しています。


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(1) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 2

HPの色合いや動きなどなかなか良いですね。ライブではお客さんの大合唱が起こるのですね。なぜかは分からない懐かしさを感じる気がしていましたが、そういう事だったのかとこの記事で納得させられました。
by (2006-04-07 23:51) 

ezsin

大合唱も想定のうち、というぐらいの確信犯ですよね。
お客さんもわかってエンジョイしている気がします。
by ezsin (2006-04-08 00:04) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1