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James Blunt - Back To Bedlam [Artist A-C]

わかりやすい、ということはとても大事なこと。大ブレークのJames Bluntを考えるときにいつも思う。本作が注目を浴びるのが、Jamesが元NATOの兵隊だからとか、70年代的な味わいが今のトレンドなのだとか、理屈をこねることはできますが、そんなことよりも、単刀直入にわかりやすいことが一番受けている理由だと思います。

Simply RedのMick Hucknallと同じ甘口ワインのような声で歌われる、ストレートなバラード。ギミックなし。終始和やかな雰囲気の中で展開する、「こうであって欲しい」ままの感情移入できるドラマチックなメロディ。節度をわきまえたオーソドックスなアレンジ。どんなときでも、誰といるときでも、ふっとPLAYボタンに手が伸びる親しみやすさ。1曲目のHighをどうしても聞きたくなる。そんな中毒性を起こさせるのも、このわかりやすさがあってこそ。

ここまでの「平穏」はどうして生み出せるのか。戦場の経験、そこで見たこの世の淵、というような解釈もできるでしょう。事実そうなのかもしれない。ブーツを履いたまま戦車のそばで寝ながら書いたというNo Bravery。こんな曲は普通の人は書けない。でもあえてそこには触れない。戦場が彼を生んだとは、どうしても思えない。この平穏はもともと彼の中にあったもの。だって戦場に行ってそのまま気が触れてしまう人もいるのですから。

Back To Bedlamのわかりやすい素直さは、本人の資質としてにじみ出ているからいいのです。You're Beautifulのなんのてらいもない素朴な味わい。それでも、いやそれだからこそ、気がつくと何度も何度も聞いている。ここにポップ・ミュージックの原点を見る思い。


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コメント 6

鯉三

非常に無粋な質問ですが、彼の声とRod Stewartの声を重ねた論考はあるのでしょうか。
by 鯉三 (2006-04-21 01:31) 

ezsin

う~ん。Rod Stewartですか。ちょっと聞いたことはないですね。
個人的には「甘さ」の指標でかなり違うかなあと思うのですけど。Rodはもっと「辛口」寄り。しかもハスキー・フレーバーが強め、という感じ。むしろElton John、という意見が多い気がします。
逆に鯉三さんからのRod論を聞いてみたいです。
by ezsin (2006-04-22 00:10) 

鯉三

「甘さ」の指標...!?
それはわたしにはわからない。
でも、なんか示唆深いですね。
実は台湾の職場で流れるFMで、ほとんど毎日James Bluntの曲が流れるんです。いつもあの二曲ですが。最初の頃、まじめにロッドかな、と思ってしまったんです。耳が悪いんですかね。今度、ロッドについて書いてみます!
by 鯉三 (2006-04-22 00:36) 

ezsin

そういわれれば確かにRodっぽいかも(っていいかげんだなあ~)。しかし台湾でJames Bluntがヘビーローテーションですか。面白いですね。何せまったく土地勘がないんで。フツーにUKロックとかが流れているんですね。今度ぜひ台湾FM事情とかも教えてください。
by ezsin (2006-04-22 01:20) 

以前「You're Beautiful」でフィギュアの選手が滑っていたのが、綺麗でした。
by (2006-04-23 01:27) 

ezsin

ずるいほどはまってましたね。フィギュアに限らず、本当にあちこちで耳にします。早くもスタンダード化している。
by ezsin (2006-04-24 00:39) 

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