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Van Der Graaf Generator - The Least We Can Do Is Wave To Each Other [Artist V-Z]

さて、アーティストの数も160を過ぎてくると、パターンがマンネリ化してきます。ここらで少し変わった路線を。で、いきなり1970年のイギリス・プログレ。しかもKing Crimsonではない。このブログでは、できる限り「いま」という視点から作品を見ていこうとしていますが、なぜVDGGなのか。

超個性派ボーカリストPeter Hammillは、ずっと作品を出し続けていて、今年の2月にも新譜を出している。劇場がかったドラマチックでシュールな雰囲気は、70年代と何ら変わらない。ついていける人はついていくし、ダメな人はおそらく一生ダメでしょう。VDGGも昨年再結成していて「ついていける人」を熱狂させた。まず一般で盛り上がることは考えられない。と知ったようなことを書いていますが、筆者自身そんなによく知っているわけではない。知らないのに書くな、とコアなファンからお叱りを受けそうですが、それでもあえて。何だか今VDGG、という感じなのです。

「プログレッシブ」とは良くつけた名だなと思います。70年にはフリージャズやアバンギャルドはあったわけですが、そこまで過激ではない。ただ「普通の」ロックとはちょっと違うんだという、進歩性を強調している。実際には「進歩性」といっても、作品のテーマが哲学じみて難解だったり、やたら曲が長かったり、ちょっとジャズをミックスしたりする以外は、通常のバンド・フォーマットを取り、ボーカリストはちゃんと聞き取れる「うた」を歌っていて、しごく普通。もちろん社会性を意識し、問題提起を積極的にしていこうという姿勢自体はとても価値あることでしたが、こと音楽的に見て、特に2006年という視点から、こういう音楽をどう捉えるべきかは難しい問題だと思います。

そんな中で聞いた本作はかなり驚き。「暗い」とか「疲れる」とか言いそうですが、これが軽い。DarknessのオルガンとサックスとPeterの妙なボーカルの組み合わせは、ものめずらしくて純粋に楽しい。RefugeeやOut Of My Bookの室内楽的アンサンブルは、テーマはともかく、完全にラウンジ。この30年以上前の重厚荘厳な作品を、インテリア風に軽やかに聞く。ちょうどリフォームで、年代ものの囲炉裏やミシンを、コーヒーテーブルやオブジェに生まれ変わらせるように、新しい意味を吹き込んで愛で慈しむ。こんな楽しみ方がすごく今日的だと思うのですが。


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コメント 2

リフォームの感覚は音楽にも活かせるのですね!
by (2006-05-11 20:49) 

ezsin

部屋の雰囲気が一変するお手軽なリフォーム。
他にも中世の宗教音楽をティータイムにかけたりするのもオツです。
by ezsin (2006-05-12 00:38) 

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