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Rodrigo Y Gabriela - Rodrigo Y Gabriela [Artist P-R]

これはメキシコの吉田兄弟か。いやスパニッシュ・ギターPLAYSヘビー・メタル。いやロック界に降りてきたJaco Pastorius。どんな形容詞でもいい。一度このデュオのパフォーマンスを見たら、何か言いたくなるに違いない。

メキシコでスラッシュ・メタル・バンドをやっていたけれども、そこでの音楽シーンがパッとしないので(とてもわかる気がする)、はるばるヨーロッパはアイルランドにやってきたRodrigoとGabrielaの男女二人。ダブリンではじめて「冬」というものを経験して、たまったもんじゃないと逃げ出した先がデンマークで、もっと寒かった、という逸話は初期の苦労をうかがわせて秀逸。アコースティックギターの自由な表現に惹かれて、フラメンコ+ジャズ+ハードロック+フォークの今のスタイルを確立。フェスを含めた昨年の精力的なライブで徐々に評価が上がり、新作はアイルランドでチャート1位。

5月は英国のテレビでオンエアが続いたようで、幸運にも見る機会があったのですが、思わずのけぞってしまった。彼らの演奏テックは、Googleの「ギター教則」で見ることができますが、パーカッションと一体化したGabrielaの演奏を見ていると、久々に「超絶技巧」という言葉を思い出す。主にメロディを担当するRodrigoも変幻自在で、イマジネーションに溢れたフレージングをいとも簡単に弾いてしまう。

しかしテクニックよりもすごいのはライブ。二人並んでイスに腰掛けて演奏するスタイルは、クラシック・ホールでの静かなコンサートをイメージしますが、まるで違う。観客は、最前列のフェンスを揺らすほどのヘッドバンギング。両手を挙げて会場が大きくうねるさまは、完全なロックコンサート。それくらいこの二人が発する音は、アコースティックの常識を超えたエネルギーとインパクトを持つ。

新作は、John Leckieがプロデュース。この名前を聞いただけで、単なるアコースティック・アルバムでないことがわかりますが、特に凝った味付けをするわけでなく、二人が持つロック的な魂を、切れ味鋭く魅せることに終始してる。Stairway To Heavenなどのカバーも、響きを大切にした空間を作り出すことで、聞き手が息を呑むよう仕組んである。スタジオ・アルバムらしく端正なつくりですが、かえって内に秘めるパッションが伝わる素晴らしい出来。

彼らのテンションに触れると、ヘビメタはハードな表現形態としてもはや機能しないと思ってしまう。安定化した手段に頼るのではなく、常に新しい表現を模索し、その中で輝くものをつかんだものだけが、時代の熱狂を手に入れられるのだと、改めて認識。


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コメント 5

yui

私も、昨日見て、ひと目で心をつかまれました!
凄い!!!
生演奏を見たい!

女性が、ガブリエルさん?
男性がロドリーゴさん?
でいいんでしょうか?

とにかく、久しぶりに興奮する音楽と出会いました。
CDが欲しい!
by yui (2007-07-21 03:25) 

ezsin

yuiさん、コメントありがとうございます。そうですね、Gabrielaが女の人です。なんだかとにかく血が沸騰しちゃいます。これからの暑い季節にピッタリ!
by ezsin (2007-07-21 22:27) 

lost

やああ いい味しています。それにテクニックが凄い・
まさにfuckmotheh ですね。
by lost (2007-11-02 12:54) 

MILK

ところで 二人がひているギターはどこのメーカわかる??
by MILK (2007-11-02 12:59) 

ezsin

英Wikipedia(http://en.wikipedia.org/wiki/Rodrigo_y_Gabriela)によると、Frank Tateの手作りギターなのだそうですよ。
http://www.franktateinstruments.com/instruments.htm
by ezsin (2007-11-03 02:48) 

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