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Primal Scream - Riot City Blues [Artist P-R]

フロントマンBobby Gillespieが捜し求めているものは何か。グルーヴ、サザンロック、エレクトロニカとアルバムごとに勝手気ままに音楽のスタイルを変え、聞き手を混乱と狂喜の渦に巻き込んできたPrimal Scream。優柔不断に見えながらも、したたかに生き残ってきたのは、固定化することを避ける不安定感をうまく演出してきたから。何をしでかすかわからない危うさ。そのスリルと興奮を維持するために必死に変身を繰り返してきたバンド。Bobbyは明らかに手段としてジャンキーでいるのです。

本作はかなりヘビーでブルージーなロックンロール。オーソドックスなスタイルはGive Out But Don't Give Upで既に試みているので、さほど違和感がない。ではもとに戻ったのかというと、必ずしもそうではない。単純に変身を繰り返すやり方から、深みを増す方角に進化している。もしかして、既にパターン化してしまった「単純に変身を繰り返す」やり方を壊すために、あえて取ったスタイルなのかもしれない。

どんな解釈からもするりと抜けるように、本作でのロックはワイルドで手が付けられない。種も仕掛けもなく、ロックルールのもつ「勢い」をひたすら前面に押し出してくる。シングルカットのCountry GirlのPV。ジャック・ダニエルをラッパ飲みし、道端で用を足し、嘔吐する派手派手のカントリー・ガール。ステレオタイプのいかれた人物像を描きながら、まわりの男の頭をウィスキーボトルで叩きつける姿は、生々しい痛々しさを兼ね備える。

落ち着くことを嫌い、常に猥雑な世界を求める無謀な旅。スタイルも試しつくし、派手な劇も演じつくした。そんな彼らに残された道はひたすら深く黒く潜っていくこと。かつての物議をかもしたBomb The Pentagonを髣髴とさせるWhen The Bomb Dropsの怒涛のグルーヴ。じわじわと染み込むLittle Deathの狂気。いびつな平和感がかえって落ち着かないSometimes I Feel So Lonely。どれも筋金入りに歪んでいる。「変身から歪みへ」これがPrimal Screamの新しい方法論。


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