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Anita O'Day - Anita Sings The Most [Artist M-O]

映画「真夏の夜のジャズ」は、まず映像ありきで作られているところがある。これをジャズ・フェスティバルのドキュメンタリーと捉えても、ジャズ・ジャアンツの貴重なライブ・テイクとして捉えても間違ってしまう。もちろんBert Sternはミュージシャンに理解と敬意を払ってはいるものの、映像としてのかっこよさを第一義に製作していることは明らか。だからMonkの演奏の途中でヨットレースの実況が入ったり、Gerry Mulliganより水しぶきが写ったりする。実はこのちょっと距離を置いた、ややもするとシニカルなスタンスが、何よりもアブストラクトでジャズっぽくてクール。今から見てもかっこよさの一つの基準として燦然と輝いている。

この映画で何よりも好きなのが、ヘッド・ノッキングしながら、粋なポーズで聞き入っているファッショナブルな観客たち。ジャズを楽しんでいるより、本当は「ジャズを聞いている自分」に酔っているのかも、と思えたりするくらい微笑ましい。そんな観客たち以上に、華やかに愉快に輝いているのがAnita O'Day。のびのびとしたスキャットを通して、場の空気を豊かに彩っていく姿は、意地悪な言い方をすれば、「歌っている自分」が既にジャズになっているとわかっている確信犯的なところがある。それでいいのです。音楽だけでなく、容姿から、ファッションから、場の雰囲気まで、全てを「Anita O'Day」という一つのブランドに統合させている。見事なものです。

彼女の「統一的なブランド」の香りは、本作からも立ちのぼっている。Oscar Petersonのピアノとのスタンダードは、どこでどのように出しても納得の、まさにスタンダード。そのスキのなさは、ジャズ・ボーカル界のルイヴィトン?


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鯉三

ソネブロ、朝だというのにめちゃくちゃ重いです。「ソネボロ」と悪態をつきたいくらいです。

「真夏の夜のジャズ」のアニタはひときわ輝いていますね。二曲目のあの軽快なスキャットが興奮した観客の拍手に呑み込まれていくあたり、正に名場面でした。アニタ・オデイの時に無愛想にもとれる唱法は、ボサノバにも通じるところがあって、大変ユニークですね。
by 鯉三 (2006-06-15 10:01) 

ezsin

重い!やってられません。
芯までぼろぼろ。「ホネボロ」ですね。
Anitaの声で鎮まるしかないです。
Anita→ボサノバ。なるほど。
涼しい感じは繋がっていますね。
涼しい音楽が必要な季節。
台湾も暑そうですね。
by ezsin (2006-06-16 00:16) 

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