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Robin Guthrie - Continental [Artist G-I]

ドイツW杯。イタリアに負けたオーストラリア、無失点のまま敗退したスイス。試合終了の瞬間の選手とファンの呆然とした表情。言葉で言い表せない大きなショックが場を覆いつくしていました。それは「喪失感」と言ってもいい。何かとても大きなものがゴソッと抜け落ちてしまったあとの空虚な穴。

連日の深夜観戦で、体力的な喪失感を感じている筆者にとっても、一番身近に感じるのが元Cocteau TwinsのRobin Guthrieが発表したソロ名義の本作。もともとCocteau Twinsは終末感を漂わせていたバンドでしたが、本作ではよりいっそうたそがれている。独特のエコーのかかったギターを中心に、淡々と積み上げられていくひんやりとした音群。刹那的な感傷をゆっくりと呼び覚ます、やわらかな音運び。泣きたくなるけれども涙は出ない。哀しいのか辛いのかもよくわからない。喪失感を埋めてくれるわけでもなく、慰めてくれるわけでもない。ただ呆然と立ち尽くす魂の傍らで静かに鳴っている音。Liz Frazerがいない、ということもサウンドの静寂性を際立たせている。そう、この作品自体にぽっかりと穴が開いているのです。

32チーム中、31チームが敗退していくW杯。世界中を熱狂させながら、それは同時に世界中を喪失感で埋め尽くしていくイベントでもある。威勢のいいアンセムよりも、Robin Guthrieの悟りの音を必要とするのも、何だかわかる気がするのです。


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