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Belinda Carlisle - Real [Artist A-C]


Belinda Carlisleの絶頂期は間違いなく80年代。女の子ポップグループGo-Go'sで大ブレーク。ショービズ界の荒波の中でズタズタに傷ついてバンドが崩壊。それにもめげずソロになってヒットを連発。ポップクイーンとして見事な再生。Heaven Is A Place On EarthやMad About Youなどはポップのクラシックになった。誰もが彼女に生粋のカリフォルニアっ子の明るさと、めげないたくましさを投影していた。

白い無地のスウェットにジーパン。化粧なし年齢むき出しの素顔がポンと写っている本作のジャケット。それまでのポップ・イメージをすっぽり脱ぎ捨てて、ざらざらしたハード・サウンドに打って出た彼女の真意とは何だったのだろう。

たぶんそんなに深いわけはなかったと思う。妻になって母親になってという人生のステップを進むにつれ、自然と感覚が変わっていった。ポップのよさもあるけれども、ラフなロックに心が向かった。そんなところだと思う。しかし、それまでに築き上げた巨大な成功やファンベースを思うとかなりの冒険。もしかして、そんな過去の資産自体が何だか無意味に感じたのではないか。しがみついていなければいけない自分は何なんだろう。本当の自分はここにいるのに。

ファンは戸惑い、案の定、過去ほどのヒットはしなかった。むしろ下降線を自ら招いた作品と言ってもいいかもしれない(もちろん、そんな高みに何の価値があるのか、と思っていたかもしれないけれども)。本作は、残念ながらまともに取り上げられたことがない。片や華麗さのなくなったBelindaなんてと思われ、片やポップ・アイコンのロック・アルバムなんてと思われる。もったいない。ポップを生き抜いた末のロックなんてなかなかないのに。

Belinda Carlisleは、大衆性とアーティスティック・エゴとの間で戦った、よくあるストーリーの、よくある主人公なのかもしれない。ソングライティングをするわけではなく、そんなに目立ったキャラでもなく、必ずしも出来のいいストーリーではないかもしれない。でも「Real」と自分でしっかり主張し、ポップ・スターなりのけじめをつけた本作は、もっと評価されてしかるべき作品だと思う。彼女のトレードマークである明快でキャッチーなメロディーを乗せた、ストレートで活き活きしたロック・サウンドは、洗いざらしのTシャツを羽織った時の気持ちよさ。

9月には新作が出るとのこと。13年経っても、彼女はリアルな世界を飛んでいる。


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コメント 2

高校の時に、何かの行事でちょっとした演劇を学年全体(たぶん)でやったのですが、私は音響に割り振られて「Heaven Is A Place On Earth」も使用したのを思い出しました。遠い昔です~
by (2006-08-24 00:06) 

ezsin

すごいなあ。何だか情景が浮かびますよ。しかしHeavenを演出に使った場面ってどんなだったんでしょう?かなりファンタジックでドラマチックなシーンだったんでしょうね。ありそんさんの選曲だったのかな。グッドチョイスです!
by ezsin (2006-08-24 00:13) 

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