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The Album Leaf - Into The Blue Again [Artist A-C]

Jimmy LaValleのソロ・プロジェクトであるThe Album Leafを聞いて思うのは、一人で作る音楽の面白さ。シアトルでこつこつと作り上げられた極私的音空間。どこにもいかない。そこにじっととどまり、ひたすら内面に落ちていく感じ。薄気味悪いほど静か。音を聞きながら視点は一点に集中し、ポツリポツリと響くキーボードやエレクトロ・ビートにスーッと意識が吸い取られていく。こういう感覚を呼び覚ます音楽は、一人でないと作れない。

小さいころに誰でも自分のお城を作ろうとしたことがあるはず。それは大きな木の上にお父さんに作ってもらった小屋だったかもしれないし、降り積もった雪をかき集めて作った鎌倉だったかもしれない。筆者の場合は、もっと簡単で、敷布団と座布団を組み合わせて居間に作った小さなテントのようなものだった。やっと自分が入れるか入れないかぐらいの空間にもそもそと入り込んで、ちょっとした悦に浸る。自分の部屋ではなくて、もっと小さいもの。自分の身体とそのまわりのあとわずかな空間。そこまでを囲って大事にしたくなる気持ち。たぶん外界との境界線を模索する試みだったのだと思う。自分と社会とのかかわり方。自分の領域と社会の領域。守るものと借りてくるもの。帰るところと行くところ。

The Album Leafの私的な空間は、あのときの感覚にすごく近い。大人になった私たちが、ふともう一度自分のお城を確認する作業。丁寧に作りこまれた音は、自分の周りにこつこつと積み上げていく座布団のレンガのようなもの。ここが自分の領域。これが自分の音楽。黙って聞く。そしてひとしきりそこにとどまった後、立ち上がって再び外に出かけていくのです。


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コメント 2

ちょうど先ほど試聴したところでした。勝手な印象ですが、海のさざなみの音のような感じ(?)と思いました。
by (2006-09-10 00:35) 

ezsin

そのものずばりですね!細かくて静かでゆらゆらしている。
もしかして音楽の原点ってさざなみかもしれませんね。
by ezsin (2006-09-10 01:31) 

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