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Buddy Guy & Junior Wells - Alone And Acoustic [Artist G-I]

シカゴブルースの両雄の裸の勝負。西部劇の決闘の場面のように、風にあおられた回転草のガサガサいう音が聞こえてきそう。タイトルどおり、バックを入れずに2人だけ。ただ緊張感よりも、がっちりと組み合わされた一体感が強い。向き合いながらも目的は同じ、音楽をやること。

企画勝ちです。このスタイルは、ブルースの慣習にあっては変則的。普通はバンドがサポートする。ガチャガチャやるのがかっこいい世界で、そこをあえて剥ぎ取り、2つの楽器と2つの声だけに絞った。その組み合わせがすばらしい。Buddyはエレキが本業ですが、企画にあわせてアコースティックを持つ。フレージングは相変わらず、かっとんでいますがJuniorのハープを支える段では、やわらかいクッションのようにリズムを刻む。そのJuniorのハープは、何時間でも聞いていたいと思わせる歌心にあふれ、Buddyの音以外は何もない巨大な空白の中で、朗々と響き渡る。Juniorの声は、彼のハープの音階の延長にあると思わせるほど「楽器」になっている。二つの音は区別がつかないほど溶け合っている。Juniorと同質ながら、やや角ばったBuddyの声は、全体の音のキャンバスの中に、ダークトーンの陰影を与えている。4色のストークが重なり合い、淡くも調和の取れた音の抽象画の中に完結してる。

引いて引いて極限まで剥ぎ落としてしまう減量法。それは選ばれた人にしかできない芸当。その先に残るのは、もはやブルースですらもない。音楽がどのように生まれ、人の心に働きかけるのか。その機構をスケルトンで眺めるような息を呑む臨場感。


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コメント 2

Yeah!!!!

はじめまして、一週間くらい前から拝見させて頂いてます。

Amazonで試聴しましたが凄いですね。ジュニア・ウェルズ聴いたことなかったのですが、こんなに凄まじいとは思ってませんでした。バディ・ガイも凄い。

どれも本当に素晴らしいレビューですね。これからも楽しみに拝見させて頂きます。
by Yeah!!!! (2006-09-22 23:58) 

ezsin

はじめまして。ありがとうございます。
これからも読んでいただけるような記事を書けるよう、がんばります(あんまり自信ないんですが・・)。
シカゴブルースメンは、凄まじい人が多いですよね。聞く度に頭をぶん殴られるような気がします。ボクシングのラッシュにあっているみたいに。くらくらして平衡感覚がなくなるみたいに。
by ezsin (2006-09-23 18:25) 

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