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The Holloways - So This Is Great Britain [Artist G-I]

ところどころ荒削りだけれども、またひとついいバンドが生まれました。オープニングのタイトルトラックは、パンクにオマージュを捧げた3コードのロックンロール。「大英帝国というけれども、本当のところはみんな奴隷さ」。あっけらかんとした現状認識には、もちろん70sのヘビーさはない。スカ・ビートに乗せたパンチの効いたポップ・ロック。Pogues風のトラッド・フォーク。そしてドライブのかかったノイジーなギター・ロック。大胆不敵なアルバムタイトルですが、うむ、確かにこれはUKロックのショーケース。しかもBeatles伝統のキャッチーなメロディワークには、否が応でも反応してしまう。

しかしこれだけ次々にバンドが出てくると、差別化するのは容易ではない。本人達も、紹介する方も。微妙な違いを指摘して、もっともらしい薀蓄(うんちく)を考えるもいいですが、何だか違うなあと思ってしまう。

たぶん、今は音楽界における大きな変革期。iTunesやMyspaceやYoutubeが確実に今までの世界を壊している。ごく限られたディストリビューターと、選ばれたミュージシャンが作り出していた、領域が認識可能な音楽シーンから、境界も実態も参加者もわからない、認識不能な巨大宇宙に移り変わろうとしている。メガアーティストなるものは消滅し、聞き手が自由にアーティストの断片を拾い集め、好き勝手に自分の音楽を作るようになるでしょう。誰の何の曲かは意味を成さなくなり、たまたまその瞬間にアンテナに引っかかったサウンドファイルに耳を傾け、周辺に散らばる似たような嗜好性のファイルを収集し、しばしの興味の時間を埋め合わせる。ファイルの賞味期限はどんどん短くなり、飽きたら次の興味へ。次の刺激を求めて無限宇宙に網を張る。

Hollowaysもそのほか大勢の「UKロック」的サウンド・ファイル・データベースの一部となり、ユーザーの嗜好性にあわせてバラバラにダウンロードされていくようになるのでしょう。

ややSF的になりましたが、そんな未来に飛び込んでいく元気な若者達を見つめていると、ちょっと感傷的になったりする。Hollowaysがんばれ。いつまでその名前が意味を持つのかわからないけれども。「いい曲を作る」、そのことを貫いていれば何かが起こるかもしれない、デジタル・フューチャーのどこかで。


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