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Aztec Camera - High Land Hard Rain [Artist A-C]

The Boy Wonders=夢の少年/夢見る少年。「ベニスに死す」ではないですが、Aztec Cameraには美少年的な美しさと痛々しさと、潔癖であるが故の氷のような冷たさがあった。ネオアコースティックといいながら、美しく繊細なギターサウンドに彩られていながら、その心は決して打ち解けることのない固さを持っていた。たぶん、聞き手は知らず知らずのうちに、そのマゾヒスティックな魔力にやられていたのです。

本作からのカットではありませんが、シングルのB面で、Van Halenの大ヒット曲Jumpをカバーしていました。序盤のアコースティックな展開からは想像もできないほど、後半はディストーションでぐしゃぐしゃに歪んでいったそのテイクは、Aztecのレパートリーの中でも異色の問題作。そのときに爆発したヒステリーは、本作のデビュー時からRoddy Frameの奥底には潜んでいたのだと思います。

決して不健康ではない。でも太陽の真下で青春を謳歌するほど能天気な健康でもない。Roddy Frameが持っていた、才能と裏腹の狂気。弱冠19才そこそこできっと彼には、美しさの先に平安がないことを悟っていたのでしょう。本作のどの曲も初々しい感性に満ち、誰も触れることにできない美を謳歌していますが、朝露のようなはかなさに震えている。聞いたそばからプルンとはじけてどこかに消えてしまうような。

今に至るまでRoddy Frameの美の旅は終わらない。20年以上たってもアコースティックギターの旋律の向こうに、まだ見ぬ何かを求めている。そこには何があるのだろう。本当に何かがあるのだろうか。ただひとついえるのは、彼の作る音楽からは、かの地の香りがいつもほんのりと漂ってくるということだけです。


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コメント 2

NO NAME

High Land Hard Rain では?
by NO NAME (2007-04-21 23:20) 

ezsin

確かにそのとおりでした。
by ezsin (2007-04-22 15:11) 

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