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Luna - Rendezvous [Artist J-L]

またひとつ惜しいバンドが消えてしまいました。本作を最後にDean Wareham率いる特異なアメリカン・インディーバンドは、「引退」を宣言しました。大きな脚光を浴びることなく、かといって裏街道をじめじめと歩くことなく、良くも悪くも最初から最後までインディペンデントを貫いたバンド。Deanの前身のバンド、Galaxie 500から一貫して、良くも悪くもVelvet Undergroundのオマージュの中で月光のように輝いたバンド。

ではLunaらしさとは何だったか。ぱっと聞いた感じでは静かで、内に秘めた熱を感じさせるギターロック。しかし筆者がいつも感じていたのは、鏡を見つめるような現実/非現実の移ろい。鏡を通して見える現実だけれども現実ではない世界から聞こえてくるサウンド。「シンディーはバーベキューみたいな味がする」「僕は君の宇宙飛行士になりたい」。Deanの歌はいつもこんな風に、現実でありながらそれを避けて流れていく。ポロリポロリと続いていくギターソロは、生身の「熱情」を持たず、鏡に触れたときのガラスの冷たさを思わせる。

ガラスの冷たさの向こうにあるかもしれない世界。LunaがVelvetの音から発展させたのは、死とか絶望とか、そんな極端な世界ではなく、わたしたちの周辺に広がるぽっかりした不思議な空間。ぷっつりと活動が終わってしまったことで、なおさらその不安定感が迫ってきます。


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