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Morcheeba - Big Calm [Artist M-O]

もう少しだけNYネタを。ユニクロの続きですが、フィギュアの「おまけ」がついたティーや、日本の老舗店舗のロゴの入ったかなり笑えるティーなどがNY限定の商品。オリエンタルなテイストは、すっかり定着しているよう。

例えば仏像がすごく流行っているみたいで、どこに行っても見かける。最新モードの日本食レストランMEGUには巨大な鐘とともに仏像が鎮座しているし、ホームファーニチャーのお店には決まって仏像の置物が飾ってある。フリーマーケットの手作りショップでも仏像の木彫りが売られている。いちばん受けたのが、ロシアのマトリョーシカ人形に見立てた仏像。おなかから次々出てくるミニの仏像はかなりかわいい。

フィギュアも大人気で、SOHOにあるKidrobotはユニークな品揃えの専門店。頭から血を流している、いかにもアメリカンな毒気のあるキャラや、Paul Smith Jeansの陶器製の人形に混じって、ノバウサギやマツケンサンバ人形が、明るいショーケースに並んでいる。決してオタッキーな位置づけではなく、トレンディーな雑貨屋のたたずまい。若いカップルなどが楽しそうに品定めをしている。ちなみにマツケン人形は$300ぐらいしていた。

さて、少し前の作品ですが、仏像のインテリアを配したジャケットが印象的な本作は、Morcheebaの出世作。スペシャルエディションには、リミックス・ディスクが付いていて、緑の着物を着たボーカリストSkyeのジャケットがかなり異様ですが、今から思えばオリエンタルなデザイニングのはしりだったといえます。ちなみにこのリミックス版はかなり出来がよくて、メインディスクよりよく聞いたかもしれません。

ファンク/ソウル/エスニック/ロックのミックスチャーですが、どちらかというとロックテイストが強い。さらには日本というよりインド寄りで、正直、仏像らしくない。ただここでの「ロックっぽさ」は実に気持ちよい。ファンクやソウルのグルーヴに、エッジの効いたリフと、ドライブがかったアレンジ、キャッチーなコーラスなどロックのセオリーをうまく適用している。Skyeの、ソウルフルでありながら、どこかパンキッシュなボーカルもストリート魂をくすぐる。

普通の洋風の居間に、ポンとさりげなく、しかし程よい緊張感を携えて仏像を配置する。いわゆるコーディネート力。Morcheebaにとってのロックテイストとは、ファンク空間の中に絶妙に配置された仏像のようなもの。一見不釣合いで、馴染まない。しかしその異種をうまく統合し、ハッとする面白さを演出できるデザインセンス。本作の魅力はそこにあるといえます。

欧米の居間への仏像やフィギュアの「侵入」は、そんな異種混合のアレンジメントが日常レベルで浸透していることを示しているのかもしれません。宗教的な意味合いを脱色し、純造形的観点から個別の文化を眺めることができれば、楽しいサプライズが待っている。Big Calmは、そんなたしなみ方を示唆していたのかもしれません。


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