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Virginia Astley - All Shall Be Well [Artist A-C]


今年の年賀状は趣向を変えて、モデリング・クレイでイノシシのフィギュアとジオラマを作って、それを写真に撮りました。これがきっかけで粘土にはまってしまい、テレビも見ずに年末を過ごしてしまった。

キーボード打ちや、コピーの端をそろえる無味乾燥な作業の中に封印されていた指先が、創作の息吹に触れて活き活きと目覚めた。こねる、形作る、バランスをとる。徐々に物体にしていく作業は何とも気持いい。人間は3Dでものごとを考え、3Dでものを作るのだと改めて実感。上はそんな中から生まれたバンドメン。いつも単調子なブログなので、たまにはこんな明るさもいいかも。

浄化。まずはきれいにしたい。清流。森林の中のマイナスイオン溢れる空気。Virginia Astley、92年発表の本作の扉を開くと、いまも部屋の光がきれいになっていく。クラシック音楽とフォークをバックボーンに、ピュアなボーカルを聞かせる。Enyaよりも透明、といえばその清らかさが伝わるでしょうか。モーツァルトの旋律に乗せてVirginiaと美しいハーモニーを聞かせ、オーボエでも参加しているのは、昔からの友人であるKate St. John。Roger Enoとのコラボレーションが有名な、こちらも清楚な歌声の持ち主。

しかし本当に彼女の作品を美しくしているのは、偽らない心をサウンドに乗せているからでしょう。My Smallest Friendでかわいらしい歌声で参加しているのは、彼女の愛娘のFlorence。やわらかいストリングスに乗せてVirginiaは、その娘に対して「外はとっても冷たいのよ。私はとても不安なの」と歌う。彼女はシングルマザー。クレジットには「ベビーシッターさん、ありがとうね!」と書かれてある。夢見るサウンドではない。目の前の現実をしっかり見据えながら奏でられる、日常感覚としての無為。欲張らない、夢も見ない。じっと心を鎮まらせることだけに集中する。そんな彼女のバイブレーションに共鳴できたとき、All Shall Be Well(すべてはきっとうまくいく)と心底感じることができるのです。

こんな透明な心を維持するのは大変なのでしょう。キャリアは断片的。数年間はアルバムが出なかったりする。2005年の各国映画賞で高い評価を得たMe And You And Everyone We Knowのサウンドトラックに彼女の名前を発見した。鳥がさえずる中、木漏れ日のようなピアノの旋律に乗せて、かすかに聞こえてくる合唱の声。その変わらない詩的世界にほっとしました。


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鯉三

あけましておめでとうございます。
可愛いバンドメンですね。粘土の風合いがとても温かいです。
今年もezsinさんのブログを通して、たくさんの音楽に出会えることを楽しみにしています。
by 鯉三 (2007-01-02 17:01) 

ezsin

鯉三さん、あけましておめでとうございます。
台湾からの便りもいつも楽しいです。
これからもよろしくお願いします。
by ezsin (2007-01-03 01:26) 

あけましておめでとうございます。
粘土こねるの、楽しそうですね!思い通りに扱うのは、なかなか難しそうなのに、愛嬌たっぷりで素敵な色合いですね。
by (2007-01-03 22:38) 

ezsin

ありそんさん、あけましておめでとうございます。
はい、とても楽しいです(笑)。あまりに素人っぽくて恥ずかしいのですが、これも愛嬌のうちかなと。
by ezsin (2007-01-04 00:06) 

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