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Vienna Teng - Dreaming Through The Noise [Artist S-U]

台湾系アメリカ人SSW、Vienna Tengのメジャー・レーベル・デビュー作。実に品があります。

「品がある」ことの条件を考えてみました。

(1)客観性
主観的な視点ではなく、常に周りの状況の中にいる自分を意識できること。
大きな鏡に映る自分を見る。もちろん自分の姿だけではなく、背景に写る世界をもしっかり見つめながら。

Viennaの透き通るような声は、決して自己の主張を伝えるだけではなく、チェロやバイオリンなどのやわらかい音との調和を意識して発せられている。

(2)控えめな教養
感性だけでなく、学術的、論理的なバックボーンを持っていること。
頭でっかちの秀才というわけではなく、「普通の市民」としての教養プラスアルファの知性。

Viennaはスタンフォード大学情報処理学科卒。CiscoでSEだったそうですが、そんなワーキングキャリアは、彼女の音楽にちょっとしたプレミアム感を与えている。
70sのフォーク、女性SSWの直系の流れを汲みながら、クラシックやジャズをまじめに受け入れ、「60sマンダリン・ポップ」をよく聞いていたのよ、と言わしめる情報処理力は、いやみにならない範囲に収まっている。

(3)演出力
控えめな教養を持つ自分を客観的に意識しながら、どのように自己演出をしていくかの戦略と実力が兼ね備わっていること。

アーティストとしてのカラー、立ち位置。Viennaは、彼女自身の言葉で「Chamber Folk(室内楽フォーク)」と言っている。「フォークとポップのどこか中間あたり。プラス少しのクラシックとジャズ」。多くのアーティストと同様、単純にカテゴライズ/記号化されることを敬遠しながら、「染まらないことが正しいこと」と明言している。

これだけ言い切れれば立派なもの。

強烈な個性を打ち出せばもっと目立って、もっと売れるでしょう。もちろんそんな価値観は彼女の中にはない。そんなことをしたら「品がない」のは言うまでもありません。

ちなみにロゴTが物欲をそそるいい感じ。こんなところにも品の良さが出ています。

しかし、人のことを言っている場合ではありませんね。
こんな3点セットがそろっていればなあと改めて自分を振り返ってしまいます。


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コメント 2

鯉三

この人、知りませんでした。
本国・台湾でもあまり知られていないと思います。
一度、聴いてみたいと思います。
by 鯉三 (2007-03-30 01:38) 

ezsin

ほとんどアメリカ人なので無理もないと思います。
聞いた感じではほとんどアジア感はないのですが、やさしさは格別です。
by ezsin (2007-03-31 21:40) 

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