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Travis - The Boy With No Name [Artist S-U]

やわらかい羽毛に包まれるようなサウンドです。
ギターの音色、メロディの流れ、ボーカルのハーモニー、全体のアンサンブル。すべてがやさしく、平安に満ちている。長い連休で弛緩しているはずの気持ちが、まだ緊張していたんだと実感できるほど、何かがほどけていく。

ちょっと大げさな言い方をすると、これは「許し」のサウンドだと思います。「癒し」とは明らかに違う。対象として自分だけを捉える癒しとは異なり、周りにいる自分以外のみんなに影響が及ぶ。仲の悪い同僚、いがみ合っている反対者、すれ違う恋人。人間関係に歪のある、かかわりあいのあるすべての人に対して、とても大らかな気持ちになる。何を意地を張っていたのだろう、何を怒っていたのだろう。そんな気持ちがひとつもいいことがないことを、ごく自然に気づかせてくれる。

Travisの音楽の何がそうさせるのでしょう。
癒しよりももう少し突っ込んだ作用がある。
それはたぶん、Travisが音楽を作る際に大切にしていることと関係がある気がします。ただのやわらかい音楽を作ろうとしているわけではない。メロウ・ポップが目的ではない。やわらかさの裏腹にある厳しさ、醜さがいやというほど見えているから。そんなものを浄化する願いを込めているから。繊細な音の行間から聞こえてくるのは、祈りに似た切実な思い。

Travisの音楽を特別なものにしているのは、センチメンタルでもない、メランコリックでもない。もっと前向きで真摯なもの。それは簡単に素通りできるものではありません。

私事ですが、今日は筆者の誕生日でした。またうれしいことに、今日は気になる新譜がたくさん発売になった日でもあります。プレゼント代わりにたくさん入手して、しばらくは聞く音楽に不自由はしませんが、いちばんのプレゼントは、Travisから届いた「ひとりだけではない」というメッセージ。歳をひとつとって、気持ちもひとまわり大きくなった気がします。


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コメント 3

少し遅れてしまいましたが、お誕生日おめでとうございます!!!
これからの1年がまた、ezsinさんにとって素敵なものになりますように。

今日こそは買いに行こうと思っていました。早く寝なければと思いつつ、チェックしてみて良かったです。実際CDを聴く前に、まずこちらでレビューを読む機会を得られてうれしいです。期待度がさらに高まりました。

先日、なんとなくプロフィールのところをクリックしてみて、あまりのかわいさにニコニコ顔になりました~
by (2007-05-08 04:01) 

鯉三

お誕生日おめでとうございます。
これからもいい音楽に包まれながら、いい時間を過ごしていきたいものですね。
by 鯉三 (2007-05-08 13:23) 

ezsin

ありそんさん、鯉三さん、ありがとうございます。お祝いをいただけるなんて考えていなかったので、なんだか恥ずかしいです。これからもいい音楽と、みなさんとのささやかな交流とに囲まれていたいなと思っています。
これからもよろしくお願いしますね。
by ezsin (2007-05-08 21:59) 

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