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Von Sudenfed - Tromatic Reflexxions [Artist V-Z]

まるで溶けた鉄をハンマーでたたきつけるかのような工業っぽいノリの打ち込み。金属音に混じって火花が散り、機械的なノイズが散乱する。ポスト・クラブ・サウンド。進化しているというより、爆風で吹き飛ばされたクラブの瓦礫の中で鳴っているという意味で。

音をさらに先鋭化しているのが、挑発的で投げやりなMC。周辺のガラクタを蹴散らしながら、すべてに悪態をつくかのように言葉をばら撒いている。

The FallのMark E. SmithとMouse On Marsの新ユニットは、なぜここまで無機質で攻撃的なのだろう。

よく聞いていくと、ノイズのリズムは回転機械のようにぐるぐるとサイクルを繰り返していく。MCはそのリズムに合わせて言葉をはめ込んでいる。ガラガラと崩れていきそうで、サウンドはかなりしっかりと構築されている。

計算された構成は、アジテーティブなプロパガンダを連想させます。
そう、選挙運動であったり、戦時中の政治広告だったり。意図的に意識を操作し、人を動かそうとする。強引で過剰。方法論としての危険性とは裏腹に、アートスタイルとしてはアグレッシブで面白い。Von Sudenfedはそんなところに目を付けているのではないでしょうか。

クラブは、現代の扇動集会なのかもしれません。
執拗に繰る返される激しいビートは、無意識に人間を動かし、脳の理性的活動を抹殺しようとする。ホールはひとつの集団として行動が画一化し、単純化していくのです。

Von Sudenfedは、そんなクラブの危うさと機能性を逆手にとって、刺激的でメッセージ性に溢れたサウンドを作り上げた。ここで現代風潮を批評的に捉えようとしているのかはわかりません。ただ、クラブでは教祖の姿が見えないように、潜伏してサブリミナルに攻撃を仕掛けてきているのは確かです。やられるかやり返すか。そんな緊張感に溢れた視聴体験を与えてくれる、稀有な一枚。


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