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Happy Mondays - Unkle Dysfunktional [Artist G-I]

仕事がないから月曜日はハッピーなのさと名乗ったHappy Mondaysは、音楽界においても定職に就けません。ツアーも活動も長くは続かず、どんどんいい加減になってしまう。調子いいときはすばらしいのですが、崩壊すると目も当てられない。Shaun Riderは今も命があるのが不思議なくらい。そんなHappy Mondaysが久々に仕事をしている。しかも何年に一回だけある絶好調の仕事。いやいやこれは仕事とはいえません。彼らのあるがままの生き方でしかない。

彼らが90年代初頭に巻き起こした一大レイヴ現象は、イージーでラフな彼らの生活リズムそのものでした。ロックンロールとファンクのグルーヴは、そのまま彼らのパーティのペース。特に意図されたわけでも、コントロールされたわけでもない。だから酒が尽き、夜が開け、眠くなってしまうと、そのまま終わってしまう。実に単純な話。

Rolling Stonesが「ろくでなし」を完璧に演じきれるプロフェッショナルなのにたいして、Mondaysは芯までろくでなしでしかありません。

ロックンロールのノリはとても壊れやすく、微妙なバランスの上に成り立っている。ほとんど奇跡的にしかおきないこのバンドの現象を目の当たりにすると、そんな言葉を信じたくなる。見かけ上、ノリがいい音楽であっても、心底グルーヴしているものは少ないのではないか。本作で聞けるリズムは、メンバーの呼吸、インスピレーション、Shaunの血圧(?)、空中のアルコール濃度など様々な要素が一定条件を満たさないと決して聞けないエネルギーを持っている。これは本当に一瞬一瞬の積み重ねでできているのです。こんな音楽はどう考えても長続きしない。

これは60年代のドラッグミュージックとは違います。幻想と薬の中にあるはずのない世界を夢見ているわけではない。この集団の根底にあるのは、一定間隔で刻み続けるビート。おそらく生きている実感に直結しているのでしょう。いい加減の中においてもこの軸だけはぶれていない。彼らはふらふらしているろくでなしですが、それでもそんな一瞬のリズムのリアリティを追い求めているのです。

今度この奇跡の一致が起きるのが、ハレー彗星の周期より短いのか長いのか誰もわかりません。ただその一瞬の至福をがむしゃらに享受するだけ。これもわたしたちの正常を保つ処世術なのです。


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追聴組ですが、彼らの
>Mondaysは芯までろくでなしでしかありません。
っぷりは耳に入っています。(笑)
でもそんな人たちの奏でるグルーヴに酔っていると、
なんだか〝ロクデナシ〟もいいかなって、思っちゃいます。
たぶん、彼らの音楽はそうでないと生まれないってことも・・
by (2007-07-05 00:30) 

ezsin

ろくでなしにはあこがれるところがありますね。ロックファンって多かれ少なかれそういう部分って持っているのではないでしょうか。決してなれないことがわかっているから、なおさらうらやましい。こんな音楽を鳴らせたら・・
by ezsin (2007-07-05 20:43) 

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