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Edwyn Collins - Home Again [Artist A-C]

脳溢血で倒れ、
一度はもう命がないと伝えられ、
一命を取り留めた後は、
もう音楽活動は無理といわれた
Edwyn Collins

こうしてアルバムを聞けるのは、
とても不思議。

それくらいに神がかり的。
さりげない中に、深い安静と悟りを感じる。

小難しい作品ではありませんし、
かといって、
感情を激しく揺さぶる力強さがあるわけでもない。
品のよい、
静かな、
アコースティック・ポップ。
ときに低いバスを効かせた彼独特の歌いまわしの裏には、曲作り、音作りの魔法を知りえたものしか奏でられない、心の奥底まで届く響きを備えています。

倒れる前から録音してあった曲もあり、
病の経験だけがこの深みを作り出しているわけではない。
Orange Juice時代から培われてきた、曲の本質を捕まえる能力がきわみにまで達したと見ることができます。

60年代のサイケから、
70年代のフォーク、
80年代のポップス。
各時代を訪問しながら、それぞれのアクを抜き、清涼な命を吹き込む。
ひとつひとつの音の選択。
空間と声とのバランスのとり方。
エコーと直接音の掛け合い。
絶妙な構造はまさに芸術品。
ちょっとでもずれただけで、
この味わいは出せないでしょう。

しかしもっとも大切なものは、
Edwynの心の入れよう。
ほとんど情を吐露することなく、
ストイックなたたずまいの中から、
かすかににじみ出るのは
「そぶり」だけ。

命を失いかけた人の心は、そぶりだけで魔法をかけることができるのです。


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