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Thee More Shallows - Book Of Bad Breaks [Artist S-U]

知的作業に集中し続けると、最後まで神経が張り詰めたままで、弛緩しないことがあります。リラックスすることがもったいないと感じることもあれば、いつまでも眠りにつけずに、「いいかげんにして!」と頭をかきむしりたくなることもあります。

クライアントに対するプレゼンテーションの論理展開を考え、いかに創造力と、構成力でクライアントの満足を勝ち取るか。クオリティ・スペックを、自分の持つ限界よりも高いところにおき、必死になって登りつめようとする努力は、一見とても充実しているように見えて、何ともいえない不毛感をも伴う。

人は考える生き物ですが、考えることは自由なのか奴隷なのか。

Thee More Shallowsの音楽の「まくら」としてはふさわしくないかもしれませんが、そんな一日の終わりに聞くと、妙にはまるのです。

ザーザーと騒々しいノイズ。ちょっと曲がったメロディに乗ったオルタナ・フォーク。ホルンに導かれるクラシカル・フレーズの断片。穴の開いた電子アコーディオンのスカスカ音。イングリッシュひねくれポップと、アメリカンささくれロックをシェイクして、糸電話のスピーカーを通して一生懸命何かを伝えようとしている。

シュールに例えるならば、そんな感じ。

知的な作業の断片断片。かつて大きな秩序を形作っていたもの。かつてちゃんとした意味を持っていたもの。努力によって積み上げられ、知能によって固められたものが、ばらばらになった後。Book Of Bad Breaksに散らかっているいろいろな音から受ける印象は、知的作業の不毛感が暗示させる、そのものです。

完成していくものと、崩壊していくもの。
二つの正反対のベクトルが、ごちゃごちゃになって、音楽になっている。
きっとこんなことができるのは音楽の中だけ。
きっとこんなものをありがたいと思うのは音楽の中だけ。
だから、ブレーキの壊れた脳にちょうどよい。

これって創造的なの?

たぶんそう。
「クリエイティブ」って、そんな簡単に捉えられるようなものではないのです。


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