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Art Blakey And The Jazz Messengers - Moanin' [Artist A-C]

たぶん亡くなる一年くらい前だったと思いますが、ニューヨークでArt Blakeyの演奏を聞いたことがあります。仲間4人くらいで、アッパーウェストのクラブで開演を待ちながらしゃべっていると、楽屋からのドアがガラッと開いて、ニコニコした小柄なおじさんが出てきた。
「やあ、今夜はどんな具合だい?」
「?!%&?#!!!......最高、です...」

あまりに突然のできごと。
やばい、まじかよ、どうしよう、Art Blakeyと会話しちゃったよ・・
舞い上がってしまった私たちは、普段以上にウィスキーを飲み、普段以上に視聴能力が落ちた状態で、ほとんど夢遊病状態で夜を過ごした。ああ、なんて夜だったんだろう。演奏なんか、何にも覚えていないよ。

はっきりしたドラミングが、いつもニコニコしているように聞こえるようになったのは、それ以降からでしょうか。思えば、巨人でありながら、どこかおおらかなところがある。雷鳴ドラムも彼の抑えきれない笑い声だったりして。

かしこまった本格ジャズ批評は、どうも苦手です。
深く聞き込んでいるわけではないし、フレーズの音符の隙間に隠された意図まで読み取る審美「耳」も持ち合わせていません。たぶん、その他多くの標準以下の雰囲気としてのリスナーの一人なのかもしれません。

そんな観光客然とした薄っぺらな若者たちとわかっていながら、いやそんなことなど一切気にするそぶりもなく、話しかけてくるおじさんだった。彼のドラミングの波に乗った音符の洪水もまた、どんなレベルの聴衆をも一気に飲み込み、知的な高揚感で満たしてくれるのです。

ゴスペルやアフロなど、プリミティブなものへのオマージュに満ちたあまりに有名な本作を聞きながら、ジャズの持つ幸福な力に想いを馳せます。


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コメント 2

かわせみ

>雷鳴ドラムも彼の抑えきれない笑い声だったりして

そうですね、きっと。そんな気がしてきました。
それにしても、ラッキーでしたね!
by かわせみ (2007-12-03 01:07) 

ezsin

本当にラッキーでした!一生の思い出です。なのに場所も、演目もろくすっぱ覚えていないとは、悲しい・・
by ezsin (2007-12-03 01:38) 

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