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Carole King - Tapestry [Artist J-L]

友達は年代とともに意味合いも、付き合い方も変わってきます。
「一生の友達」という言い方はもしかして、ある年代、特に若いある時期、に固有の表現かもしれない。一生などという言葉はそんなに軽々しく使うものではない。この世に永遠がないように、一生なんてものもない、と悟るようになるのはずっと歳を取ってから。だんだん友達関係は希薄になっていき、伴侶や家族などへと移ったり、そもそも友情なんて、こんなもんなんだと落ち込んだり。

考えてみれば、あまり友達がいない。
ずっと昔から、友達に夢をいだき、傷ついたり、誤解されたりするなかで、だんだん幻想がガラガラと音を立てて崩れていった。別にいいやと投げやりになり、一人でいることを正当化していった。悪口を言ったり、自慢したりするだけの関係なんて、なくてもいいや。

それでも、学校の仲間でひさびさに会ったりする。
みんな成長して、気にしなくなって、冷静になっているから、逆にすごく居心地がいい。だれもいまさら「友達」なんていわないし、別れれば別に明日会わなくったって平気。意識はしないけど、なんかあったら駆けつける、たぶん。それくらいの関係。

まるでCarole Kingじゃないか。

名作ですが、2008年の筆者の聞き方は、そんなたいそうなものではない。
71年なんて、音楽史における意義なんて、Carole Kingのアーティストとしての価値なんて。まるで友達はたいそうなもんだと声高に主張しているようなもので。いまさら意識することじゃない。

大げさなもんじゃない。
この作品のごくごく平易な「あなたには友達がいるんだよ」という表現のリアリティ。べったりの親友でもなく、もちろん恋人でもない。あっさりとFriendと投げ出せてしまえる軽々しさ。

本当に駆けつけるわけじゃない。
いつでも呼んでくれればといいつつ、
行けっこない。
わかっていながらも、言ってあげる。
それがTapestryだし、
それがYou've Got A Friendの真実です。

考えてみれば、この作品自体が
「呼んでくれても行けないけれども、それでも呼んでね」
といっているようなものです。

ソウルフルで情熱的な想いを抱えながら、表立っての抑制の効いた、オーソドックスなアレンジ。この作品が時代を超えて胸に迫ってくるのは、与えたくても与えられない他人のジレンマの中で、それでも与えようとする気持ちに実に素直だからです。

夢がそのまま実現することの不可能さに気付いたときに、
どうもしてくれないけれども、解決の方法なんてないけれども、
「それでいいんだよ」といってくれる。

Tapestryの真の価値に気付くには、
それ相応の年月と苦労とあきらめの度合いが必要。
最近、そういう年代になってきたなあと思いにふける今日この頃。


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コメント 2

ヤゲロー

なるほど。。ほんとそんな気がします。
曲のタイトルなんかに「Friend」がついたりすると
なんだか変に重く(若々しく)捉えちゃうとこありますよ。

でも実際、捉え方や意味合いも聴く人によって全く
違ってくるんですよね。
by ヤゲロー (2008-02-22 23:44) 

ezsin

そうですね。Friendって幅が広くて、意外と伝わりにくい言葉かもしれないですね。いろんな意味で考え直したい今日この頃・・
by ezsin (2008-02-23 04:22) 

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