So-net無料ブログ作成
検索選択

Deepchord - Hash-bar Loops [Artist D-F]

静かに刻み続ける低いベース音は、ビートというよりパルスに近い。ビートが、外部で打ち鳴らされる「先導するリズム」だとすれば、パルスは、もっと内向きな、脈動や呼吸のように個体にもともとそなわる「統制のパターン」みたいなもの。その上をざわめきのような音が執拗に覆い、聞き手をあたかもひとつの有機体であるかのように錯覚させていく。

STAP細胞論文の是非が問われている。真偽はともかくとして、そのおおもとにあるコンセプトは魅力的だ。適度に弱められた致死的なストレスによって、細胞はリセットされる。死の一歩手前の再生、刺激と開放のイメージはどこかエロティックでさえある。

細胞内のミクロな生体反応にこれほど簡単に惹かれてしまうのも、私たちがそのような小さな細胞の巨大な集合体である事実と何らかの関係があるのだろう。細胞でおきていることと、人間として経験していることとは、ある意味たいして違わないのかもしれない。

Deepchordのモコモコした単調な雑音脈には、静かな衝動を呼び覚ます力がある。表立ったあからさまな形でのセクシュアリティはないが、ミクロレベルのエロティシズムとでも呼べるものがある。総体としての人として自覚できる反応はないのだが、一つ一つの細胞はこのパルスに刺激され、活性化されているのかもしれない。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。